12/01/30-12/02/05
クローズアップ
本名 金子徹(カネコ トウル)
大学卒業後起業したCG会社の社長から、 パーティーVJにドロップアウト。
以降、独学で映像を作り始め、現在に至る。
EXODUS 2006(AUS),Metamorphose 2007,Solstice 10thなどにVJ出演。
2006年VJ用映像作品集として”Rainbow Candy”を発表。以降、映像作品のリリースを重ねている。
作品は宇川直宏、M.M.Delight等のトップVJ達にプレイされつづけている。
■VJとの出会いは?
BjorkやChemical Brothersのライブ映像に引かれ、 VJの存在は知っていましたが、
VJプレイとしては新宿のリキッドルームでのEYE 7 hoursの宇川直宏氏のプレイが衝撃的でした。
以降はその背中を追いかける形でVJを続けています。
■VJをはじめたきっかけは?
六本木の”Paranormal”というロック箱で、
インダストリアル系の音楽イベントを手伝い始めたのがきっかけです。
X Japanの故hideさんのイベントなどで、 ロゴをMotiondiveなどで回したり、
という感じのところからスタートしてました。
■VJプレイをする前には、映像素材制作の作業があると思いますが
どのようなバランスでおこなっていますか?
プレイする際の独り言で一番多いのが「(素材)何かないか?」なのです。
そういった時に思いついたものを、次の機会までに製作して、
現場で投入してブラッシュアップする。 そういうことの繰り返しです。
■どんな事を心がけてプレイしていますか?
自分がフロアで感じた初期衝動に忠実であること。
いつのプレイでも、初心の自分の仮想をフロアにおいて
彼が喜ぶようなプレイを心がけています。
■今までのVJの中で一番印象に残っているプレイは?
友人がゴアで客死した後、 知り合いを集めて彼の写真を素材にプレイした時。
「あの絵が欲しいな」と思う映像が、100点近い素材の中からベストのタイミングで
どんどん現れ、 ひとつの物語のように映像が展開していきました。
自分を「フロアの情報を流すだけの、ただの筒」に還元できたときがベストプレイです。
■DJ(音)とVJ(映像)との関係は、どう思われますか?
自分はPCを使わず、全てDVDでプレイしているので、
DJのプレイの裏側で、同じように映像をミックスしている感覚を強く持っています。
大体、一晩で150枚から200枚程度ミックスに使っているので実はDJよりも作業自体は多いんです。
そうすると、積み上げたDVDの高さとか、ミックスに使ったDVDの順番などで、
おおむねのDJの腕や、その時の出来が判断できるようになります。
下手なDJや出来の良くないプレイの時はDVDも散らかってくるんですよね。
良いイベントの、良いプレイの時は素材の先読みも含め、
DJとVJとフロアの間でのグルーヴのキャッチボールが
非常によく、それこそ目に見えるようにわかります。
そういうときには、音も映像もダンスも、まったく同じ感情を表現する為の
手法の違いでしかないと思いますね。
■現在のVJ業界の状況を、どう思われますか?
VJという言葉は新しいと思いますが、
映像をパーティーに持ち込むこと自体は、数十年の歴史があります。
大きな目線で見れば、太古からのお祭りの一形態である訳ですから
本質的には「祭り」に奉仕する存在であるべきだと思います。
そういう意味で、VJも永い歴史の中の一コマに過ぎません。
たとえプレイがフロアの為でなくても、
お客さんがレイバーやパーティーピープルでなくても、
満遍なく盛り上げて、ある境地まで案内すること。
それができなければ、狭い世界での自己満足に終わると思います。
■DVD作品には、[全ての著作権を放棄します。]という
今までにない発想が明記されていますが、どんな理由があったんですか?
逆に、パーティーの環境で保持したくなる「著作権」ってなんでしょう?
僕はフロアから受け取ったものを、フロアに返すだけなのでそこに何らかの
「権利」があるとは思えませんでした。
あとはKLF的な悪ふざけに参加したいという気持ちもありましたし(笑)
別にオリジナルの発想ではないので、みんな、どんどん著作権なんか捨てたらいいと思いますよ。
そのかわり、生死にかかわるようなギリギリの状態の人間からリスペクトを集めることが出来る。
アーティスト仕事にとって、これ以上の収穫はないと思っています。
そういう気持ちって、お金じゃ集められないですから。
■渋谷について
あらゆるポイントに坂を上っていくような全体の構造が アッパーな感性を刺激する町だと思います。
反対に、深みに潜っていくような ディープでマニアックな方向も魅力的で、
時代時代ですぐに違った表情を見せるので、目が離せません。
最初に自分の作品をDVD-Rでリリースしたのも実は渋谷のお店だったんですよ。
今、渋谷タワーレコードにも作品を置いていただいていますが、
自分でもとても不思議な縁を感じている町です。
■渋谷タワーレコードでもDVD作品の販売を開始されましたが、
実際今までの道のりを振り返るとどんなご心境ですか?
感無量です。今現在、クラウザーさんのPOPの前で売られていると思うと
非常に身の引きしまる思いです。(笑)
作品をDVDにするって事で、それまでのプレイの現場から遠く離れた場所まで
作品に案内してもらっている気がします。
自分のデスクトップから、あらゆるパーティーのスクリーンまでが
ひとつにつながっている様子が、自分の立ち位置からよく見えます。
■今後の展開・方向性
人類であれば、必ず理解できるような 言語と文化を超えたプレイを目指したいと思います。
「お祭り」や「パーティー」というものは、 数千年の歴史のあるものなので、
その最先端に、常に刺激を加える存在でありたいと思います。
今後は東京をはじめ、地方のパーティーでのプレイも増やしたいと思っています。
やはり、同じフロアの共有というのがVJの醍醐味ですから。
[OMEGA TRIIBE]
http://www.omega-triibe.org
にて、作品のリリースなどの情報を載せていますので
よろしければ、ご参考にしてください。
<8,9月ライブスケジュール>
8/9
~A Night With Sound Genic ~
音ジェニックの夕べ@新宿Club Doctor
http://www.clubdoctor.co.jp/
8/11
"Bluebelly"@渋谷Asia
http://www.clubasia.co.jp/
8月予定
DATMAFIA@Secret
9/13
ひのわ@三重県(菰野町 尾高キャンプ場)
9/27
SECRET@SECRET
■取材後記
DJの音に対して、視覚を操るVJ。
テレビや映画、今ではインターネットでも映像が垂れ流されているこの時代に、
VJは、様々なイベントのその場の空気を読み、ライブで映像を操る表現者。
あくまでライブにこだわるVJ Spike-Bloom。
野外のパーティでは、映像を森や地面に直接投影し、
観客自らが映像に入り込める演出など、
普段の日常では、ありえない世界を体験させてくれます。
彼のDVD作品は、自身もライブで使用している映像集。
身近にVJ Spike-Bloomの美しくもアグレッシブな世界観を
映像と音で、体験できるという作品達。
また全ての作品には、
[全ての著作権を放棄します。]と記されているところも、
要チェックです!
是非、DVD作品はもちろん、イベントでのライブVJを体感してみて下さい!



















